紙ストローで話題沸騰!?スターバックスに学ぶ、企業のサステナビリティ

スターバックスユーザーに衝撃を与えた、「スターバックスの紙ストローふやける問題」

ネットでは、「ふにゃふにゃになる」「まずくなる」と否定的な意見が相次いでいるようです。

ではどうして、快適なプラスチック素材からふにゃふにゃな紙素材へと移行したのでしょうか?

スターバックスがプラスチックストローを紙ストローに置き換えた背景としては、同社が2030年までに「ゴミの量の半減」「循環型経済への移行」という野心的な目標を掲げていること挙げられます。

そこで今回は

・紙ストロー導入の背景
・スターバックスのサステナビリティへの取り組み
・スターバックスの取り組みから学べること

について解説をしていきます!

・スターバックスのサステナビリティに関心がある方
・企業のサステナビリティ推進の関係者

には特におすすめの内容になっています。

目次

紙ストロー導入の背景

スターバックスが紙ストロー導入を進めているのはCSRへの取り組みが背景にあります。

CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、日本語で「企業の社会的責任」を意味します。

CSRを果たす上で、自然環境、従業員や消費者といった多様なステークホルダーへのインパクトの把握、改善に向けた目標設定が欠かせません。

冒頭でも述べましたが、スターバックスは20年前からCSRへの取り組みをレポーティングしており、現在は2030年目標として「ゴミの量の半減」「循環型経済への移行」といた目標を設定しています。

スターバックス店内写真

ストロー素材をプラスチックから紙に代替することで、有限な資源である石油資源の消費から森林資源の循環的利用に移行することができます。

最近では、「カップの蓋をはずしても良いか」を確認されることが増えましたね。
今後もカップや梱包材のような他の素材についても同様の取り組みが進められていくと考えられます。長期的な視点に立てば、紙素材の機能性の改善、素材価格の安定化、企業イメージの向上というところで、企業の競争優位性を創出にもつながっていくでしょう。

日本においても、CSRの取り組みは広まつつありますがあくまで単発の取り組み(PJT型)が多いのが現状です。

今後は、スターバックスのように目標設定&継続的な実行をすることで、長期的な競争優位性の創出を進めていくことが重要です。

スターバックスのサステナビリティへの取り組み

ここからは、具体的なスターバックスのサステナビリティへの取り組みを見ていきましょう。

Global Environmental & Social Impact Report」はスターバックスのCSRへの取り組みレポートです。

企業のサステナビリティ担当者の方は毎年チェックすることをおすすめします。

CSRへの観点は3つあり、「PEOPLE」「PLANET」「GOVERNANCE」です。

今回は特に紙ストローへと関係の深い「PLANET(地球)」中のテーマを整理していきます。

PLANET

PLANETにおける目標は3つです。

①温室効果ガス排出量の半減
②取水量の半分を保全、流域生態系の保全
③ゴミの量の半減、循環型経済への移行

「排出量」等の定量的な部分だけでなく循環型経済や生態系といった定性的な部分にも言及されているのが特徴的です。

目標として、炭素排出量の削減等の「定量的な」指標のみを掲げると、極論「カーボンオフセット」等の買い取り制度だけで指標をクリアできる可能性があります。

しかし、企業の本質的な責任-「資本主義市場において発生している「歪み」に向き合う」という点においては、生態系や地域社会への”継続的な”アプローチは欠かせません。

そういった点で、スターバックスの目標は社会的責任に立脚したものと言えるでしょう。

東京林業
植林地

さらにスターバックスはこれらの目標を達成するための戦略として、

  • 植物由来のメニューの拡大
  • 使い捨てから再利用可能なパッケージへのシフト
  • 再生可能な農業、森林再生、水資源の確保への投資
  • より良い”廃棄”への投資
  • 持続可能な店舗経営に向けたイノベーションの創出

を挙げています。

このように、スターバックスのCSR活動では、高い目標と目標に紐づく戦略が設定されています。

スターバックスのCSRから学べること

目標設定の重要性

定量/定性の双方の目標を立てることで、取組みの進捗や課題をクリアにすることができます。さらに目標達成に向けた改善サイクルも生まれ、より効果的な取り組みを行うことができます。

ユーザーとのメリットのシェア

スターバックスではマイタンブラー利用や閉店間際のフードに対して、値引きを行っています。

これらは、ごみ削減につながる取組みですが、値引きを通してユーザー側にも明確なメリットがあります。

このように、可能な範囲でユーザーとのメリットのシェアを行うことで、サステナビリティの向上を効果的に進めることができます。

継続的な取り組みの重要性

スターバックスでは、毎年目標に対する進捗と取組みの具体的な内容の報告を行っています。

一貫した目標に中長期的に取り組むことで、他社との競合優位性を創出しています。単発の取り組みではなく、複数テーマに長期的に取り組むことが企業のサステナビリティの向上に必要不可欠です。

まとめ

いかがでしたか?

このように、先進的な取り組みを学ぶことで、企業のサステナビリティに関する理解を深めていくことができるはずです。

これからも様々な事例と学びをシェアしていきます!

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この記事を書いた人

SEO/UIUXを中心としたwebマーケティングを6年近くやっている森好きwebマーケターです。

「グリビズ!」では「グリーンにはたらく」というコンセプトで、「自然に関わりながら、個人で持続的にはたらく」方法について発信しています!

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