SDGsの達成、脱炭素社会に実現に向けて様々な取り組みが社会に浸透する今、急速に注目が集まる「生物多様性」。
ただし、その意味や注目が集まる背景については意外とわからない点も多いのではないでしょうか?
そこで、元京都大学森林科学科で生物多様性について学んだいた筆者がおすすめの書籍をご紹介いたします!
※実際に読んだ本の中から選定しています。本へのリンクはAmazonアソシエイトリンクを使用しています。
生物多様性とは
生物多様性とは、地球上に存在する生き物の多様性のことを指します。
3つの”多様性”
生態系の多様性とは、森林、草原、海、湿地など、さまざまな環境に生息する生き物の種類や数などの”環境を含む”生態系の多様性のことを指します。
種の多様性とは、動植物から微生物まで、地球上に存在する生き物の種類の多様性のことを指します。
遺伝子の多様性とは、同じ種の生き物でも、それぞれが異なる遺伝子を持つことにより、形や模様、生態などに多様性があることを指します。
生物多様性は、地球上の生態系を維持し、私たちの生活を支える重要な役割を果たしています。
生物多様度を可視化する
そんな生物多様性ですが、やはり今後重要になるのは「可視化」の方法。
経済活動や私達の社会生活が生物多様性に与える影響を見える化し、改善するには「定量化」が必要です。
実は、生物多様性の定量化に関する方法は研究が進んでいて、
- 種数(S)
種数とは、群集に含まれる種の種類数のことを指します。種数が多いほど、群集の多様性は高くなります。
- シャノン・ウィナー指数(H’)
シャノン・ウィナー指数は、種ごとの個体数の分布の均等度を考慮した指標です。種ごとの個体数の分布が均等であるほど、指数は高くなります。
などの様々な指数が開発されています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
生物多様性を学びたい方におすすめの書籍5選
絵でわかる生物多様性
まず最初に学ぶとしたらこちらの本が圧倒的におすすめです。
なぜ生物多様性が必要なのか、その意義についてわかりやすく絵で解説してくれます。
生物多様性概論
生物多様性の創出と維持の基本的なメカニズムの易しい解説だけでなく、
ニホンジカの増加問題などの具体的な生物多様性の問題についても例示して教えてくれる、網羅度の高い一冊。がっつり理論を学んでいく第一歩にとてもおすすめ。個人的に表紙が好きです笑
ESGとTNFD時代のイチから分かる 生物多様性・ネイチャーポジティブ経営
ビジネスサイドから生物多様性へのアプローチ、評価方法を学びたい方にはとてもおすすめできる本です。
ただし、あくまでビジネス視点の議論が多いため、実際の生態系について学びたい方にはおすすめできないかも。
生物多様性と生態学―遺伝子・種・生態系
タイトルの通り、遺伝子の多様性、種の多様性、生態系の多様性の3つの視点で網羅的に生態系を解明する方法について徹底的に学べる本。自然科学を学びたい方は一読の価値ありです。よく教科書として採用されてます。
生物多様性 「私」から考える進化・遺伝・生態系
最後は少し別の切り口から。
こちらの本は実践的に生物多様性の保全について私ができることはなにか?を問う本です。
生物多様性を保全するために私たちにできることについて、具体的な取り組みを紹介する他、
生物多様性保全の重要性を、私たち一人ひとりの視点から考えるヒントをいくつか示してくれる、そんな本です。
生物多様性に関する本を買うなら
私自身、生物多様性などの新しい分野の書籍をたくさん読んでいるので、
Amazonのkindleアプリの読み放題サービス(月980円)を使っています。
2023-2024年の年末年始の今だけ99円とのこと。
これからもっと生物多様性や社会のことを学んでいきたい、という方にとってとてもおすすめです!